子どものころから色んなエンタメジャンルを追ってオッサンになりましたが、そのジャンルの偉人が早逝することも時々あり、その度に深い衝撃と喪失感を覚えています。やっぱり時間が経って当時の衝撃とかってちょっとずつ忘れたりしてるんで、改めて追悼および振り返りたいなと。
エディ・ゲレロ(2005年11月)
いや~これ本当に衝撃だったな。だって2004年のWMで盟友ベノワと苦労人の二人がお互いトップのベルトをもって感動のフィナーレをした1年半後だったし。で、亡くなった2005年もレイ・ミステリオを絡めてシリアスなヒールターンをして、奥さんのヴィッキー・ゲレロが出てきてドミニクの親権を絡めたアングルとかやって話題になったんだよね。その後、今度は世界ヘビー級王座バティスタに接近して、「なんか俺と仲良くしたいみたいだけどハメようとしてるのは分かってるぞ」と見透かして余裕ぶるバティスタとそれでも出し抜く気のエディという、いい感じの空気感だった矢先だったんですよね。
また日本のプロレスヲタク的にはちょっと前に7月に橋本真也が亡くなった後で、日米の大物が立て続けに早逝したというのは大きかったですよね。僕は当時日プはノアぐらいしか追えてなくて橋本にそれほど思い入れがなかったので、ここでは取り上げられないし、どうしても表面だけなぞるというか他人事になっちゃうんですが……
クリス・ベノワ(2007年6月)
で、ベノワの死なわけですよ。突然すぎたし無理心中ということで困惑と悲しみしかなかったです。最初ベノワが死んだ&無理心中らしいという速報が入って業界が驚きに包まれ、刑事事件なので毎日情報が出てくるみたいな流れだったんですよね。こうやったことがやったことだけに大分落ち着くまで時間かかった覚えがあります。
アメリカではすぐに「自分の嫁と子どもを殺したキチガイ糞野郎」と大バッシングされて、日本では、下積みをしていてBOSJ絡みとか素晴らしい試合も残しているし、子どもの障害のことや脳を含めて身体ボロボロだったことを背景としてやや同情的に見られてたりとかもして、「日米でどうして無理心中の扱いがここまで違うのか」という文化論的な議論や解説もかなりありましたね。なんていうのかなその議論をしたり見たりして、自分の中で消化する時間が必要だったというか。「アメリカの連中は掌返しして薄情だが、俺たちは罪は罪、功績は功績で切り分けて無かったことにはしないぞ」的な反骨心もあったりね。いや、これ俺だけの話じゃなくてWWEファン、プロレスファンには結構いたと思うよ。
あと当時、WWEでビンスの乗る車が爆発して暗殺→犯人捜しするという凄いアングルが始まったばかりで、停滞感あった中でめちゃくちゃ面白そうなストーリーになりそうだったんですが、中止になったどころか、死んだはずのビンスが番組に出てきてベノワの死を番組で公表したのはよく覚えています。そういう意味でも残念だったね……
三沢光晴(2009年6月)
三沢さんもなぁ……本当ニュース聞いた時、呆然というしかなかったですね。ただ、いつかこうなる可能性はあるとも思ってました。00年代後半に入ってコンディション悪すぎて試合クオリティがた落ちして、「はよ第一線から引いてくれ」とバッシングされ続けてましたしね。事故直後、斎藤彰俊が叩かれたらしいですけど、叩いてた奴ははっきり言って正気とは思えないし半可通ですよ。三沢さん亡くなって悲しいのは分かるけど……。彰俊は正直しょっぱいレスラーだと思ってるけど、相手を怪我させるような粗さは感じたことないし、この件に関してはマジでなんも悪くない。試合に出続けたことによる必然であって、めっちゃ酷いことをあえて言うけど自己責任&自業自得だと思っている。
そもそもノア旗揚げの時に移籍希望を出したレスラーを全員受け入れたり、微妙なベテラン勢のクビ切れずに抱え込んだ件といい、売り上げ低下に対して自分が出ないといけないと、負担のかかるいい位置で試合し続けた件といい、人情家なのは分かるけど背負いこみすぎなんだよな。大エース小橋が癌で頼れない状況とはいえ、普通にベテラン勢切って秋山丸藤KENTA潮崎力皇森嶋にもっと投げるべきだったよ。07年の地獄のGHCヘビー級王座防衛ロードを見せられた立場としてはね。特に潮崎に関して伸び悩みとか善戦マンとか言われてたけど、ぶっちゃけチャンス与えず飼い殺してただけであって、シナみたくもっと早くベルト任せて育成する路線でよかったと思うわ。最低でもGHCヘビー級にローテーションで挑戦させるべきだったよ。結局、三沢さん亡くなってなし崩しでいきなりGHCヘビー巻いたじゃん。そら潰れるて。
とまぁ晩年に関してはぼろくそ言いましたが別に嫌いになった訳ではないです。亡くなった事故の後、ディファ有明で追悼興行だったか献花台を置いてたんですけど、当時住んでた名古屋から遠征に行けなかったのが今でもちょっと心残りなぐらいにはね……。
Dev Large(2015年5月)
確かTwitter経由で第一報を知ったんだっけね。Dev Largeの場合は他の現役バリバリの人らと違って、健康問題もあり長らくDJメインでクリエイターとして隠居気味だったから、衝撃度合いは少し低かったな。どっちかというと未来に誰かとコラボして素晴らしい作品が生まれる可能性が閉ざされたことに対する喪失感が強い感じ。染み入るような感じでね。
D.L.、調べれば調べるほど、職人気質でクリエイティブとビジネスの妥協点について悩み続けた人生という印象があり、敬意を抱くべき偉人というよりか「自分と同類」感がめっちゃあるん。なんかインタビューとか読んでて、「この状況だったら自分はどうするか」ってシミュレートした時にほぼ自分と同じ考え方、行動を取ってて、他人とは思えないんだよね。そういう意味でもこう晩年、活躍の場が限られて亡くなったというのは凄く辛いんだよね。NIPPSが本気出すのを待ち続けてね~。趣味の延長レベルで活動したがってて意識レベルの違ったNIPPSの才能に惚れたのが負けなのかなぁw ホンマD.L.が亡くなってから故人商法かなんか知らんけど急にCQと一緒に2-3年頑張り出して、今更遅いっつうのw
また職人気質というかちょっと面倒くさい部分もあってぶっちゃけ付き合いづらそうな面も他の関係者インタビューからは伺えるんだけど、なんやかんやで慕ってる人が業界内で多かったというのも印象的で。亡くなった後、伝説の追悼イベント「D.L presents HUSTLERS CONVENTION NIGHT」、そして1周忌イベントと 追悼イベントが2回も行われた というのも異例だったよね。まぁHustlers Convention Nightが超満員札止めどころか 「外も長蛇の大行列で、もはやイベント終わるまでに中に入れるのか怪しいのに朝方まで外で待ってる」 とかそういうレベルの盛況だったので、ビジネス的にもやっちゃうよね~w
とまぁ、かなり親近感あるというか思い入れの強い人なので、2022年に大阪から関東に来た際に墓参りに行ったんですよね。 たまたまインスタか何かで関係者の人が寺の名前出しててメモってあってね。
墓地が案外広くて見つけ出せるか自信なかったんですけど、奥の方ながら目立つところにあってよかったです。こう墓も掃除して、花も供えて、平日昼間で周りに誰もいなかったので、 スマホで人間発電所をかけて 故人を偲びました。亡くなって7年も経ってからなんだけど、心残りが晴れた感じがしました。
Febb(2018年2月)
確か仕事帰りに天神橋筋商店街を歩いてる時にスマホでTwitter見てて知ったんだよね。思わず道の端の方に寄ってひたすらスワイプしたわ。まさか20代で死ぬなんて誰が予想したよ……。
薬物で一回ラッパーとしてかなり劣化してしまって、復活をかけた2nd「So Sophisticated」もリハビリ過程感が強くて今一つながら、直前の「L.O.C -Talkin’ About Money-」で復活の兆しを見せてた中での死去という印象が。死後発売された「SUPREME SEASON 1.5」 も良かったし、マジで死ななければ復活できたと思うよ。本当に惜しい才能を亡くした……
Febbに関して本質的には「ギャングスタ系Hiphopヲタクの悪ガキ」だと思っていて、jjjやDOGEAR周辺から離れてDoggies(KNZZ/A-THUG)とかあのあたりに懐いてついていっちゃって、薬で身を持ち崩したのが致命的だったね。当時Febbを追ってた人であの二人にいい印象持ってる人いないんじゃないかな。「才能ある奴をだらしないワルのおっさん連中が引っ張るなよ」とまるで親かという視点で思ってた人も多いはず。言い訳すると、お節介したくなるぐらい可能性を感じさせる才能があったもん。ただFebbも当時成人してたので「大の大人が自分の意思でワルい連中と付き合って薬で破滅しようが自己責任だろ」と言われればそれはそう。Hiphopのジャンルの特性を鑑みれば猶更ね……。
あとFla$hBackSの二人とくにKID FRESINOとの関係性だけど、その後のFRESINOの音楽性を見るに、正直求める音楽性が違いすぎて一緒にやっていくのは無理があったわなw jjjのHIKARI の2024みたく、jjjが間に入って時々コラボするのが限界だったと思うね。
もう一つ、書き残すとしたらjjjが結構長く、2年ぐらいはこのショックを引っ張ってた節があったんだけど、その死にも影響を及ぼしたのかな~とは今でも思う。
jjj(2025年4月)
これホンマショックだったなぁ。三沢さんの時以来、本気で翌日仕事休もうかと思ったわ。大傑作の3rd「MAKTUB」を出してリリースツアーも終えて、キャリア的には順調そのものだったし。ただ作品的にはやたら内省的だったりとか、あとインタビューで離婚した話とか出てて色々あったんだろうなとは思うんだけど、まさか自殺するなんて……予想できんよ。
亡くなったと聞いた時、凄まじい衝撃だったけど、一方でこれまでの素晴らしい作品、特にMAKTUBを遺していったことへの感謝の念がわりとすぐに湧いたんだよね。何か「ある程度やり切って死んだ」印象があって、こう偉人が亡くなったニュースを聞いて「悲しむより前にこれまでの偉業に感謝の念を抱くべきだ」と感じたのは初めてだわ。他人様のポテンシャルを勝手に計り、人生を勝手に総括するなんて傲慢極まりないと理屈では分かっているんだけど。俺なりの敬意の表し方だということで。
一方で、生きてたらこれからも素晴らしい楽曲をいくらでも出してたのは間違いないし、失われたものはあまりにも大きすぎる……。FRESINOも可哀想だよ、元のクルーメンバー2人とも亡くしてさ。
その他
前述の人らほどではないけど、nujabes(2010年)、不可思議/wonderboy(2011年)、DJ Deckstream(2015年)、OSUMI(2021年)、晋平太(2025年)あたりもまぁまぁショックだったよね。日本語ラップ村は本当自殺と交通事故多いわ……。
あと関連する所で言うと、亡くなってないけど大谷晋二郎や高山善廣、高梨将弘のリング禍に関してはかなりショックだし、こんなの繰り返しちゃダメですよ。そういう意味合いで健康診断で引っかかった原田大輔や樋口和貞の強制引退に関して、唐突すぎて戸惑いは大きかったけど、間違いなくいい方向に向かってると思うわ。まぁ俺、ベストバウト至上主義者だから欺瞞や矛盾はあるけどね。


